南河内万歳一座
 1980年10月、大阪芸術大学(舞台芸術学科)の有志により結成。『蛇姫様(作・唐十郎)』で旗揚げ公演後、第2回公演以降は、座長・内藤裕敬のオリジナル作品を上演している。
 1985年、扇町ミュージアムスクエアオープン時から同劇場2階に、稽古場を構え、拠点とし、大阪、東京、名古屋の3都市公演を実施。海外公演として特にアジアに目を向け、韓国公演(87年・88年)中国公演(95年)も実施。その他、複数劇団を集めての野外合同テント公演(86年・91年・93年)「南河内番外一座」「FWF」「永盛丸」「万(まるばん)」「南河内万歳一座+天下の台所改善隊」等のプロデュース公演、他劇団への客演、作・演出など、活動は多岐に及んでいる。
 1988年より3年間と、2005年より3年間は、更に「まだ見ぬ観客との出会い」を求めて地方都市公演(盛岡・仙台・高知・博多・富山・広島・北九州)も行い、劇団という集団での密度の高い作品づくりを重視する。
 2003年、活動拠点としていた扇町ミュージアムスクエア閉館後、大阪城ホール西倉庫(通称:ウルトラマーケット)の演劇活用の交渉を続け、2004年3月実験公演として「二十世紀の退屈男」、5月には、15劇団出演者総勢63名の合同公演「日本三文オペラ」で、関西小劇場界の底力をアピールした。2005年より「大阪城ウルトラ・春の乱」「大阪城ウルトラ・秋の乱」として演劇祭を開催。
 作家(内藤)の世代論を軸とする繊細な戯曲を、時にはプロレス技も飛び出す集団演技のアンサンブルと、緩急のタイミングを心得たダイナミックな演出により、爽快でパワフルな舞台に仕上げていく。ストーリー性を重視。台本に忠実な会話の成立に即興性を取り入れる実験。台詞を肉体から発想することにリアリティを求める。
 旗揚げ初期から中期の作品は、『唇に聴いてみる』に代表される通称《六畳一間シリーズ》に見られるように、いわゆる「自分探し」的テーマが多かったが、近年は世代論が作家の内面から外に向けられ、「父親不在」「家庭の崩壊」「距離感の欠如」「不確実性」等を重要なテーマとした作品を上演している。
「現代演劇は、作品の発表の先に何を見る?」が、南河内万歳一座の現在のテーマとし、ウルトラマーケットの演劇活用、旅公演の充実を2つの指針とし、新しいスタイル、表現、作品の発表だけではなく、劇団という演劇集団の活動とは何かを捜す。
前回公演「ジャングル」(撮影:谷古宇正彦)